ミニマムに最適化した鉛筆システム「Yatate」

ミニマムに最適化した鉛筆システム「Yatate」
エクステンダーツイン+鉛筆削り付鉛筆補助軸キャップ

2015.03.31実験的製品, 製品紹介】   Comment (0) - Trackback (0)

鉛筆を使う時に必要なものすべてを一体化して持ち運ぶシステムを作ってみました。
鉛筆と鉛筆補助軸、消しゴム、鉛筆削り、キャップが一体となっています。
これまでも、一体化した製品や一体化が可能な組み合わせはありましたが、一般的な径の鉛筆が使えない鉛筆補助軸だったり、消しゴム機能は消しゴム付き鉛筆でなければならなかったり、そうでなくとも特殊な消しゴムでスペアの入手に難があったり、どの製品・組み合わせも少しだけ汎用性と自由度に欠ける点が気になっておりました。
そんな折、しばらく前にダブル補助軸(東京スライダのエクステンダーツイン)を使って、好きな鉛筆を入手しやすい消しゴムと一体化できる仕組みを思いつきました。(参考記事:「お気に入りの鉛筆を消しゴム付き鉛筆にするスグレ技」)
この段階で、鉛筆関連用具のすべてを一体化して持ち運ぶという条件に足りないのは、鉛筆削りと芯先を保護するキャップということになります。おのずと鉛筆削りとキャップが一体化したものをその仕組みと合体できるようにすれば実現できるということが見えてきました。

お気に入りの鉛筆を消しゴム付き鉛筆にするスグレ技
 
既存品に鉛筆削りと鉛筆キャップが一体化したものはあるのですが、さすがに鉛筆削りと鉛筆補助軸用キャップが一体化したものはどこにもありません。
鉛筆補助軸用キャップ(ペンシルエクステンダーキャップ)を初めて考案した工房Qとしましては、これも自ら作るしかあるまいと決めました。

で、製作しました。
 
ミニマムな鉛筆システム キャップ
 
革との相性と重さのバランスを考えて鉛筆削りは木製の小さなもの(DUXのDX2522)を用いています。
革は鉛筆削り使用時にガタつかないよう堅い革にしました。かっちりしたカバン作りに使うような革で、「大人のペンシルキャップ」に用いているのと同じ革です。
 
ミニマムな鉛筆システム 全景1 ミニマムな鉛筆システム 全景3
 
できあがってみればシンプルな形状ですが、立方体(鉛筆削り)と円柱(鉛筆補助軸)をつなぐ形にするのに設計段階でいろいろと工夫しております。
 
ミニマムな鉛筆システム 補助軸とキャップ
 
エクステンダーツインとこのキャップを組み合わせることによって、
・普段使っているお気に入りの鉛筆
・消しやすく入手しやすい消しゴム(三菱鉛筆:E-KNOCK消しゴム、ヒノデワシ:ノック式まとまるくん他)
・鉛筆削り(DUX:DX2522)
・鉛筆補助軸(東京スライダ:エクステンダーツイン)
・キャップ(工房Q製)
を一体化して持ち歩くことができるようになったわけです。
自分好みの鉛筆を中心に、鉛筆にかかわる道具一式を持ち歩くミニマムなシステムの完成です。
極端な話、これだけ持っていればペンケースを持たなくてもなんとかなります。

筆と墨つぼを一体化した古来の携帯筆記具「矢立(やたて)」を意識して「Yatate」と名付けました。
 
ミニマムな鉛筆システム アップ
 
実験的製品です。
 
<追記>
Yatateをさらに拡張した「ペンシルモビルスーツ」なるものも製作いたしました。

参考記事 : ペンシルモビルスーツの完成