伝説の鉛筆補助軸「黒翼エクステンダー」
鉛筆補助軸を使えない鉛筆のための補助軸
2013.08.06【その他, 工房だより, 雑記】 Comment (0) - Trackback (0)
タイトルを見て「伝説の鉛筆補助軸」なんてものが存在するのか、と思った方すみません。
工房Qがまかないで、伝説の鉛筆「PALOMINO BLACKWING」用の補助軸を作ったので、その紹介になります。「伝説」の枕詞は鉛筆にかかるもので鉛筆補助軸にかかるものではないです。
さて、PALOMINO BLACKWINGは以前紹介した通り、消しゴム部分に最大の特徴があります。
普通の消しゴム付き鉛筆とは違って、平筆のようなフラットな消しゴムが付いていて、しかも取り外し可能なんです。
うれしい構造なのですが、先端から末端まで均一の太さでないこの形状であるがために、市販の鉛筆補助軸が使えません。
ギリギリの長さまで鉛筆を使うことを信条とする自分も、補助軸が使えない以上、この鉛筆はほどほどの長さまでしか使えないだろうなあと半ばあきらめておりました。
ところが、ある日、突如ヒラメキが舞い降りてきたのです。
そのヒラメキとは、
「鉛筆補助軸に鉛筆を差し込むのではなく、鉛筆に鉛筆補助軸を差し込めばいい」
ってことです。オス・メスを逆転しようという発想です。
??? 一般の鉛筆補助軸は円筒状であり、その筒の内側に鉛筆をはめ込んで使いますが、円筒でもない鉛筆の方にどうやって鉛筆補助軸を差し込むのか、って思いますよね。
たしかに普通の鉛筆では無理ですが、PALOMINO BLACKWINGに限っては差し込める部分があるんです。
そう、取り外し可能な消しゴム部分は、消しゴムを取り外すとちゃんと「筒」になっているのです(円筒ではなく四角の筒ですが)。
つまり消しゴムと同じ大きさのものであれば、消しゴムでなくともこの部分に差し込むことができるわけです。
そこで、消しゴムと同じ形状のジョイント部分がある専用の鉛筆補助軸を作ればいい、というアイデアに行きつきました。
構造は単純です。木の丸棒の一部を消しゴムと同じ形状に削り出すだけ。
ポイントは、筒の内側にぴったりフィットするように慎重に削り出すこと。
削りすぎるとすぐに抜けてしまって役に立ちません。
早速作ったものを以下に紹介いたします。
ごらんの通り、木の棒の先をPALOMINO BLACKWINGの消しゴムと同じ大きさに削り出してあります。
消しゴムをはずし、消しゴムをホールドする金具を補助軸に取り付けて、短くなったPALOMINO BLACKWINGに差し込みます。
全体を眺めても、まったく違和感のないものになっていると思いますがいかがでしょう。
BLACKWINGをイメージしたマークを入れてあります。
ちなみに、木の材質はマホガニー、荏油を擦り込んで仕上げてあります。
BLACKWING(黒い翼)の補助軸(エクステンダー)なので「黒翼エクステンダー」と名付けました。
使い勝手も悪くないです。
満足度が高い「まかない文具」になりました。
調子に乗ってもう一本作り、黒塗装しました。
<まかない文具関連記事>
・まかないノート(その1)
・まかないノート(その2)
・まかないノート(その3)
・LYRA Groove専用革キャップ
<伝説の鉛筆関連記事>
・伝説の鉛筆で遊ぶ
<追記:8/8>
大人のペンシルキャップをはめてみたらイイ感じになりました。
<追記その2:10/1>
同じくBLACKWINGファンのkumaさんという方がいます。
この黒翼エクステンダーとkumaさんが描いた絵とブツブツ交換したのですが、その経緯をkumaさんがブログに書いています。ぜひ読んでみてください。
黒翼エクステンダー 春風沈酔的朝昼晩
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